「そうか。要らんね。69円

なんやけどなあ。その食パン。

でも、おいしいかどうかも分からんメーカー

もんだから、買わないほうがお得なのかも

知れんね」


これは、妹とのメールでの話である。


妹は、何度も何度も何度も、就職を

探そうとしたが、勤めてみても、

身体が言うことを利かず、結局、

どこででも雇ってもらえなくって、

生活保護を受けながら、耐えていた。


なので、出来る限り負担のないようにと、

69円の食パンをあげようとしたけど、

まだ、あるからいいよとのことだったし、

気を遣ってくれてありがとうと言ってくれる

優しさを持ち合わせた妹だった。


それなのに、以前のメールでは、

援助の件は、出来ない、何故なら、

前に貸してたお金も返して

もらってないからだった。


哀しい。

哀しすぎる。

援助と言っても、精々一万くらいの出費くらい、

してやれば良かったのに・・・・・・。


もう、後悔しても遅いけど、

ふと目にしたメールに、確かに

妹のことも労わって上げられなかった、

愚かな姉でしかなかった。


いつぞやは、大分で、とても好きなひとの

メンバーのライヴがあったので、妹からの

携帯への電話に出なかった。

ちょうど、ドライブモードにもなっていて。


が。

妹が借りたかった金額、いくらだと思いますか?


千円。それ以上もそれ以下もない、千円。


いくら、好きな人が出るライヴでも

あったとしても、

飛んで帰って、妹に1万位なら、

返してもらわなくても

いいから、貸して上げたかった・・・・・・。


もう、すごい遅いけれども・・・・・・。