父は、(とも言いたくもない、愚弄な父だが)

腰のヘルニアを患い、未来に宿泊してもらい、

朝と夜、太ももを揉ませていたと、未来から訊いていた。


話、変わりますが、のど、枯れてます。

つい、さっき、父に電話を2回して、

散々、怒鳴りつけたので。


そしたら、太ももは触るわ、半勃ちしてきたとも、

何ともおぞましいことを平気で言われ、

未来がこう相談して来た。


「お父さん、あたしの太ももは触るし、

半勃ちしたとか、言うとよ。

でも、何か何とも言い様がない、

変な気持ちになるのって、おかしいのかな?

あたし・・・・・・」


もちろん、こう答えた。


「そりゃ、当然よ。あんた、最悪、

近親相姦されるかも知れんよ。

早よ逃げないかんよ!」


そしたら、5日の地獄の日々から

解放された未来は、アパートに

やっと帰れて、ほっとして、気が抜けて、

ぐっすりと眠れたそうだ。


信じられない。


親が抵抗も出来ない女性を犯すなんて。


どこがどう気持ちいいんだか、分からないが、

抵抗されるスリルとかが、面白いとか、

気持ちいいのか・・・・・・。


夜回り先生の実話で、藍ちゃんと言う子が

小学生の頃から、犯され続けていたにも

関わらず、母親は、離婚されたら、

どこへもいけない孤独な身だし、

大人しくて、しかも、その父親は

ある会社の社長的存在で、

誰も逆らえなかったと言う。


しかも、藍ちゃんは苦しいことから、

逃れるために、シンナーを吸っているのも、

両親は知っていても、辞めさせなかった。

何故なら、シンナーに酔っているときは、

あまり抵抗できない藍ちゃんモードに

なるからと言う理由からだったのだ。


で、両親が見舞いに来ると、

必ず、食べたものを吐き、

これは百%、父親が悪いのだから、

訴訟を起こせばいいのにと言っても、

裁判所では、イヤでも父親に会わねばならない

現実が怖くて仕方なかったらしいので、

自分が我慢するしかないと、思っていたが、

とうとう耐え切れず、裸で外に逃げたりする

日々が続いていたので、出来る限り実家から、

遠い病院へと、預けられた。


そして、恋人が出来た。

優しくて、頼もしい人。


でも。

朝からのデートで、彼があまりにも

嬉しい状況で、つい、藍ちゃんの

ほっぺたにキスをしたら、

もう、すっごいことになった。

フラッシュバックと言う奴だ。


リアルに衝撃的な体験をしてしまうので、

藍ちゃんの場合は、叫びながら、自分の

服をびりびりに破って、闇雲に逃げ続けたという。


そして。


「先生・・・・・・」重く沈んだ声だった。


「どうした藍?こないだの話は聞いたよ。

大変だったな」


「わたし・・・・・・ダメだよね。人を好きになる

資格なんてないよね」


「どうして突然そんなことを言い出すんだ?」


「・・・・・・わたし、もう汚れちゃってるから」


「いや、藍はきれいだよ。可愛いし、美しい心を

持っている。もし、先生が独身で、もう少し

若かったら藍と結婚したかったな」


「そんな・・・・・・ありがとう先生・・・・・・

でも、もうわたし、人を愛せない。

ダメなんだ・・・・・・」


それきり藍は絶句し、電話はそのまま切れた。


夜回り先生の頭に浮かんだのは、

藍ちゃんの「自殺」だった。


一応、保護室に入れたり、

鎮静剤を打ったのだが、

藍ちゃんは、シーツを細めに歯で食いちぎって、

ベッドサイドの柵にシーツを巻き、

自分の体重で首をくくって亡くなってしまった。


顔がパンパンに腫れていたし、

シンナーでボロボロになっていた歯が

落ちていたと言う。


こんなことって、アリなの?

いくら、ロリコンであったとしても、

自分の娘にあんなえぐいことを

黙って聞いてろ?


ふざけんなっ!


てめえなんぞは、

地獄に落ちて、

業火の火に焼かれて、

死んで、生き返り、

また、火に焼かれては、

死ぬの繰り返しを味わうがいい。


死んでしまえ。

お前に、人間と言う称号など、

与えられるものか。


未来。

こんなこと、本当は言いたくなかったよ。

でも、あの漫画で、自殺の場面を見て、

つい、それをやろうとしたけど、気絶さえ

出来なかった、死ねなかったと言ってたね。

あれで、終われば良かったのに・・・・・・。


もう、何もかもが、遅い。


厭世観で一杯でたまらない・・・・・・。