何だかね、あんたが死に化粧される前の
顔が忘れられなくってね。
鼻血が片方だけから流れた跡があって、
唇の真ん中はド紫色になってて、もちろん、
瞳は閉じてあったけど、もう、死に化粧した
あんたより、余計に頭に浮かんで、もう、
辛くって、現実逃避ばかりしてるよ。
寝たいのに、中途覚醒して、早朝覚醒も
未だにあるし。
あたし、いつもの5倍は、睡眠薬飲んだにも
関わらず、眠れたの何時間ぐらいと思う?
2~3時間程度だったよ。
気付いたら、救急病院のベッドに寝かされてて、
ばあちゃん、何にも言わずにベッドサイドのイスに
座って、あたしが目を覚ますのを待ってたよ。
でも、今度はその後の記憶がさっぱりない。
ばあちゃん、怒ってもいないみたいだったけど、
かなり落ち込んだかも知れない。
誰にこんなこと、言える?
こんな日こそ、ひとと喋りあいたいのに、
いっつもいのちの電話は、
誰が利用してんだか、
いっつもいっつもいっつも、
掛けなおしても、掛けなおしても、
ツーツーツーって言うだけ。
ばあちゃんに、もう一度、叔父に
何故、服毒にリストカットやったのか、
訊いてよって頼みたいけど、
それはしてはいけないらしい。
そんなにも、嫌うなら、来なきゃいいんだよ。
もう、むかつく。
あんな叔父の方が先に逝けばよかったんだ。
あんた、死ぬ必要とかなかったのに、何でだよ?
もう、涙が止まらないよ・・・・・。